「Coincheck」 から流出した仮想通貨 「NEM」「Zaif」 に大量に流入

仮想通貨取引所
「Coincheck」
から流出した仮想通貨
「NEM」
が、
日本の別の仮想通貨取引所
「Zaif」
に大量に流入していることが分かった。

3月4日までにZaifに流入した総額は、
約2260万XEM(4日夜のレートで約8億円分)以上。

盗難NEMの資金洗浄にZaifが利用されている可能性がある。

ITmedia NEWSは、
Zaifを運営するテックビューロに対して対応を問い合わせているが、
5日午前9時までに回答はない。

 
コインチェックが運営する
「Coincheck」
から5億2630万XEM(当時のレートで約580億円相当)が流出したのは1月26日。

その後犯人は、
匿名通貨
「DASH」
を経由して資金洗浄を企てたとみられるほか、
盗んだNEMを販売するサイトをダークウェブ上に立ち上げたとみられ、
このサイトではNEMの売買が活発に行われている
(関連記事コインチェック盗難NEM、匿名コイン「DASH」で資金洗浄か ダークウェブで交換持ちかけも)

 
NEMのブロックチェーンを分析して流出NEMをトラッキングしている匿名のエンジニアによると、
ダークウェブの販売サイトでNEMを購入した複数の人
(犯人、または犯人からNEMを購入した第三者)が、
仮想通貨の決済プラットフォーム
「CoinPayments」
を経由し、
Zaifなど複数の仮想通貨取引所に、
NEMを入金しているという。

 
Zaifへの入金は2月22日から続いており、
3月4日までに約2260万XEM(約8億円分)以上が流入しているという。

「流入が続いているということは、
Zaifに送金したXEMの他通貨への交換がうまくいっている可能性がある」

とこのエンジニアは指摘。

ダークウェブからZaifに送金しているアドレスは複数に分かれているが
「2つのグループによるものだろう」
とみている。

 
日本の取引所で入金が確認されたのはZaifだけ。

Bittrex(米国)やPoloniex(同)など海外の取引所への入金もあるが、
Zaifへの入金額は目立って多いという。

 
コインチェックから流出したNEMを扱ったアドレスには、
NEM財団が付けた
「モザイク」
と呼ばれるマークが付与される。

大手仮想通貨取引所の多くは、
NEM財団からの要請を受け、
コインチェックからの流出NEMを示すモザイク付きアドレスからのNEMの入金を拒否している。

Zaifもこの対応を行っているとみられるが、
なぜ、
入金が続いているのか。

 
このエンジニアによると、
ダークウェブ上で犯人から購入した流出NEMを、
いったんCoinPaymentsに送金し、
CoinPaymentsから取引所に入金させることで、
モザイクがないアドレスからの送金に見せかけているという。

 
ダークウェブ上で犯人から購入されたNEMを受け入れていた海外取引所のうちいくつかは、
NEMの入金を停止したという。

「Zaifも、
モザイク付きアドレスからの入金と同様に、
CoinPaymentsから現在流入している入金を拒否し、
他通貨への交換などの取引ができないようにするべきだ」

と、
このエンジニアは指摘している。

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